肌バリアにやさしく作用し、
通り道をつくる
皮膚のラメラ構造に類似した脂質構造を持つため、角層との相互作用により、バリア機能に一時的な変化を与えることができます。その結果、角層を傷つけることなく「成分が通りやすい状態」をつくり、美容成分の浸透を助けます。
研究開発
R&D
特許出願中の画期的な経皮吸収サポート素材『nanoPORAT』が、
角層バリア機能を担うラメラ構造に一時的な柔軟性を与え、
肌に成分の通り道をつくります。
「美容成分は浸透しない」という常識を覆し、
スキンケアに新たな可能性を切り拓きます。
*1)特許出願番号:特許2025-134701
発明の名称:水中油型ナノエマルジョン形成用組成物
スキンケア新素材
角層バリア構造は、外的刺激から肌を守る一方で、美容成分の浸透を阻む最大の障壁でした。従来は“壊す”か“押し込む”しか選択肢がなかった中、私たちはその常識を覆し、バリアを守りながら角層に一時的な柔軟性を与えるという革新的なアプローチに成功しました。
本素材は、独自の技術により角層内でバリア機能を担う脂質の層「ラメラ構造」に一時的に柔軟性を与えることで、成分が通過しやすい状態をつくり出します。これにより、従来の処方では浸透が難しかった高分子や不安定な美容成分も、角層内へスムーズに”通す”ことが可能になります。
『nanoPORAT』は”浸透しにくい”とされてきた美容成分の可能性を引き出す、画期的なスキンケア新素材です。
皮膚のラメラ構造に類似した脂質構造を持つため、角層との相互作用により、バリア機能に一時的な変化を与えることができます。その結果、角層を傷つけることなく「成分が通りやすい状態」をつくり、美容成分の浸透を助けます。
水溶性・油溶性の両方の性質を併せ持つ三次元構造のため、水溶性・油溶性どちらの美容成分も内部に取り込み、長時間安定して保持できます。また徐放性にも優れており、ゆっくり放出することで、持続的に肌へ届けることができます。
水分と油分の両方になじむ性質を持つため、角層内で細胞同士をつなぐ脂質とよく馴染み、角層表面に高い密着性で均一に広がります。その結果、美容成分がムラなく浸透しやすくなり、さらに肌にしっかりとどまることで、長時間の実感につながります。
城西大学 薬学部 薬粧品動態制御学研究室(藤堂研究室)に委託した分析により、本素材は水に分散させるだけでナノサイズのエマルションを形成することが確認されました。
粒子径の測定では、平均約38nmという極めて微細な構造を有しており(図参照)、このナノ構造が肌表面に広がりやすく密着することで、成分の広がりやすさと留まりやすさが向上します。その結果、これまでにない高い浸透性を実現することが明らかになりました。
城西大学 薬学部 薬粧品動態制御学研究室(藤堂研究室)に委託した試験により、本素材の浸透促進効果が確認されました。フルオレセインNa水溶液を用いたヒト皮膚モデルでの浸透試験を共焦点レーザー顕微鏡で観察したところ、本素材を配合した処方では、未配合処方と比べて角層の深部まで明確な蛍光シグナルが確認されました(図参照)。この結果から、本素材が角層バリアを一時的に柔軟にし、美容成分の浸透を高める働きを持つことが実証されました。